ベーコン

燻製の豚肉です

映画「鬼滅の刃 無限列車編」と少年マンガについて

2回も観に行ってしまった。大人最高。

こういうタイプのアニメを見るのが久しぶりで、ギャグシーンで変わる背景とかデフォルメとか効果とかにいちいち新鮮に驚いてしまった。アニメ、視覚表現としておもしろいな!原作派でアニメ鬼滅は見てなかったので、技を出すときの表現も楽しかった。あと、アニメは速度・時間があるので、炎柱の別格な強さが際立っていて良かった。

鬼滅は善逸推しだと思ってたのだが、この回で完全に煉獄杏寿郎の女になってしまった...。推しになったら推しが即死するという地獄なんだけど、かつてWJ(WJがわかる人はだいたい友達)で阿散井恋次奈良シカマルなどを推してきた私としてはハマりどころ妥当じゃないかと思っている。原作では対猗窩座はあっさりだったのに(ページ都合であろう)、映画であれだけ丁寧に描いてくれて本当にありがたい。ただただ悲劇の死ではなくて、のちのストーリーに生かされる死だった。「バトルシーンの拡充により上弦の鬼の圧倒的な強さをここで見せる」「後輩に気持ちを繋ぐ(主人公たちに新たな動機を持たせる)」という明確な役割があるだけにまあまあ(私が)生きていられる。「後の人に気持ちを繋ぐ」というのは鬼滅の刃の中では人間の大事なテーマであるわけだし...。

にしてもおもしろい少年マンガはテーマの見せ方が明確で良い(私もそんなにいっぱい読んでいるわけではないが...)。鬼滅の刃も、他の人気漫画と同じく大きな作りは過去の名作をなぞらえるもので、それが批判されているのを見ることもあるけど、「なぞらえる」をあそこまで丁寧にやって、なぞらえつつもパクリと言われないだけのオリジナリティあるテーマを見つけて、個々のキャラクターを作りこむのはマジで大変なんだぞ~。人気のマンガは人気になる理由があるよなあ。どのイケてる漫画にも共通していると思うのだが、世界の作りこみが丁寧。もちろん例外もあるけど、漫画でもイラストでも写真でも文章でも、人気がある作品は作りこみが丁寧なんだよね。「そんなところまで!?」をきちんとこだわってくださる。見習いたいことだ。

その他
・友達が「あんなんつらすぎるから13回1クールでやってくれ」と言っていて、ほんとそれなと思った。
遊郭編・無限城編で上弦の鬼に勝つときは、鬼殺隊数人VS上弦1人なんだよね。それが煉獄杏寿郎(柱)の別格な強さ→それでも殺されるというのを表している(と思う)。鬼異常な強さと、人間の弱さ。

・最後の宇髄さんの「上弦の鬼には煉獄でさえ負けるのか」が回収してくれてありがたい(すぐありがたがるオタク)(無限城編の檜岳/善逸は檜岳が上弦になったばっかりだからノーカンということで...)
・ありがたいネタでもうひとつ言うと、鬼滅は死んだキャラをのちに回想なりなんなりでちょくちょく出してくれて、それもほんとありがとうな...。吾峠先生、優しい人なんだろうな。